ギョーカイの話

言葉生き物で時代とともに変化するし、誤用が正当となる例もあることも認めるけれど、やっぱり「おアイソ」というのに違和感がある。
外食すると、まぁ、3割くらいはこの手合いです。おっさんが「お愛想」と無愛想に、若いねーちゃんまでが「おあいそお願いしまぁす」なんてやってる。
人に「笑え!」などと強要するなんて下品な芸人だってやりません。
寿司屋へ行くと「ナミダ(わさび)をちょうだい」とか「ギョクを頼む」とか、いけしゃあしゃあと言ってるのはそういう人種でしょう。

しかし一方では寿司屋の専門用語というのはいまや普遍になっているものが多いので、ナミダやギョクを磔にするのはよくないのかもしれない。
実は「ヒカリモノ」とか「ガリ」とか「シャリ」も符牒なんだそうです。それに「ネタ」もタネのほうが正しい。

たとえばオトンの寿司特集なんかで
「ヒカリモノのサバを老舗『T』では新潟産のシャリと握る。ガリも絶妙の歯ざわりだ-」
という一文があるとする。
しかしこれをただすと、
「背皮の光ったサバを老舗『T』では新潟産のごはんと握る。ショウガの酢漬も絶妙の歯ざわりだ-」
となるわけで、なんともマヌケじゃありませんか。
いったいぜんたい寿司屋には思えない、これじゃあサバのおむすびを作っているみたいです。

まぁ、ほかにもアガリやカッパ、ツメ(煮きり)あたりは良いとして。
得意な顔してタマ(水)とかムラサキ(醤油)とか、それに「あの店はいい仕事してる」と知った口調で言われるのにはいささか閉口してしまう。

けれども私は、いきなり馴れ馴れしく人の肩を揉んで「○○ちゃん順調ォ? ヒーコーでもミーノにカナイー?」なんてケーハクなギョーカイ用語の響きが大好きで習得に躍起です。まわりからは総スカンですが。
あと「ツェージューゲーマン(15万円)」とかいう勘定も好きですねぇ。

バブルの頃を知ってる世代の電波関係者あるいは元TVマンという人を何人か知っているけれど、ちょっと親しくなると名前にチャン付けしたがる人はたしかに多い。
けっこう好きです、そういう人。そうだ、レコード会社とか、音楽関係者にも多い傾向です。